スタックダウン : エアサス系のオーナーさんへ

2006年以前のFOXエアサスをご使用で、
今までエアスリーブ・メンテナンスを実施されたことがないのなら、
新しいエアシールセットに交換されることをお勧めします。
エアシールはタイヤと同等以上に過酷な仕事をしている消耗品です。

シール代は税込み1,008円で購入できます。
ご自身でも作業は可能ですし、販売店でも作業をすることができます。

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FOXは製品改良のため、何度もコンパウンドや形状を変化させてきました。
対策の決定版となったのは昨年の春あたりから投入された改良部品。
メインのシールのサイズが変わっているようです。
摺動抵抗は大きくなるのですが、外径を大きくしてスタックダウンしにくくなっているようです。

エアサスにはポジティブ側とネガティブ側の二つの気室が存在します。
ポジティブ側は普段エアポンプで加減圧をする側です。
この空気がネガティブ側に流れ込んでしまうことによって
サスペンションユニットが縮んだままの状態や軸間の長さが短くなってしまう状態を
スタックダウンといいます。
エアバルブから空気を抜くと、ユニットがボトムした状態まで短くなります。

一度スタックダウンしてしまうと、FOXの場合ポンプで再度加圧しても、
ネガティブ側に流入した空気は元には戻りません。
スタックダウンしてしまった場合、エアスリーブを取り外すことはとても危険な作業です。
販売店経由で弊社に作業をご依頼くださいますようお願い申し上げます。

スタックダウンは定期的なエアスリーブメンテナンスを行ってシールの抵抗を減らしたり、
シールキットを新品に交換することによって防ぐことができます。
(この現象は寒さなどの条件が重なると発生します。夏場はあまり発生しません。)

シールの磨耗が進んだユニット、リバウンド調整機能がないモデル、
過剰なリバウンド側減衰設定やDUにガタがあるとスタックダウンし易い傾向があるようです。
BMXコースなどで、ボトムさせると発生する場合もあります。

シールの磨耗やグリス切れを起こしているとトラブルは寒い朝などに突然発生します。
トラブルが発生する前にマニュアルに記載されている定期的なメンテナンスやシールキットの交換をお勧めします。

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