2016 FOX リアショック新機構 その２
エクストラボリューム（EVOL）エアスリーブは、動き出しに要する力を大幅に削減することによって、感度や小さなバンプへの追従性を向上させています。エアボリュームスペーサーを使用することによってエアスプリングのバネ曲線を、ライダーの感性にあわせてファイン・チューニングすることができます。
補足
ダンパーの設定に合わせてネガティブ側の空気容量をいい塩梅に増加させることがEVOLの役目。
フロントサスペンションとは異なり、リアショックユニットのネガティブ側はストロークのアシストを行っていません。むしろ意図的にストロークの邪魔をさせています。
ネガティブ側の空気は負圧になることによって反発力の少ないメインのエアスプリングが元の位置に戻る際のアシストをしています。ストロークの邪魔になる負圧を小さくするためにEVOLは存在し、動き出しのスピードを調節しています。
ダンパーの窒素充填圧を上げることによって反発力を増やし、EVOLによって生じるデメリットを打ち消しています。
ネガティブ側をなくしてしまうと動き難くなりますし、ネガティブ側のエアスリーブを開口させてネガティブの容量を無限大にしてしまうと初期の動きが極端に速いスピードになってしまうのです。
ストローク感が少ない方が良いショートトラベルのリアショックユニットにはEVOLは採用されていません。
