正しくサグを設定するのは、迷子にならないため

正しいサグが取れていないと、減衰の推奨値を適用することができません。
間違った思い込みで、正しい感性を持っていると、100%の性能を引き出せない状態でバランスさせてしまうことがあります。
逆に言うと、サグさえ取れていれば、到達したい場所への最短ルートを手に入れることができるのです。
FOXのフロントサスのサグの推奨値は15%~20%。
リアサスは25%~30%。(機種によって異なります。)
「硬めが好き」、これはバネレートではなく、基本的には減衰のコンプレッションのお話。
海外のトップライダーもサグの推奨値は守っています。
ストロークさせてみて硬く感じるのはエアボリュ―ムスペーサーを使用していることに起因しています。
100mmストロークのフロントサスなら、乗車した際に15%の15mmの沈み込みに設定してください。
その後に減衰設定をコンプレッション、リバウンドを共にマニュアルにある推奨値に設定します。
ゆっくりと走行し、フロントブレーキのレバーをロックしない程度に引きます。フロントフォークは慣性によって移動する荷重によって沈み込みます。
その沈み込みが感じられたのなら、今度はコンプレッション(ロースピード)を一杯まで左回り回して緩めてください。
同じようなスピードで同じようにブレーキをかけます。最初とは異なり、フロントフォークが急激に沈み込むようになったはずです。
(この設定で、スピードが出ている状態・下りのセクション・フロントブレーキをロックさせるくらいに握り込むという3点が揃えば、荷重の移動スピードが対応できない速さになり、体が前に放り出されます。)
コンプレッションを元の設定に戻し、もう一度同じことを繰り返せば、「コンプレッションをどうすればいいのか」の方向が見えてくるはずです。この際に沈み込むスピードではなく、沈み込む量が多過ぎると感じたのなら、エアボリュームスペーサーの出番となります。
つづけた方がいいですか?
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