サグ設定の手順

「フォークに書いてある空気圧にするとサグが取れない。」という質問を頂きました。
マニュアルにある数値は本文中にあるように設定を始める際の目安となる数値です。この目安がないとサグの設定により時間を要することになります。サグ設定の手順は以下の通りです。

1. 左フォークレッグの上部にあるエアキャップを反時計方向に回して外し、シュレーダーバルブを露出させます。

2. FOX高圧ポンプをシュレーダーバルブに取り付けます。

3. オンラインマニュアル、もしくはフォークに貼り付けである「サグ設定開始時の目安」の表に記載されている適切な圧力までフォークをポンピングし、ポンプを取り外します。

4. 左のアッパーチューブにあるフォークのサグ設定用Oリング(またはアッパーチューブにジップタイを一時的に取り付けます)をフォークダストワイパーに対して下にスライドさせます。

5. コンプレッションアジャスターがOpenの位置にあることを確認します。
・コンプレッションレバーをOpenモード(反時計回り一杯)に回転させます。
・3 ポジションリモートフォークを使用している場 合は、オープンモードに設定します。
・LSC または HSC/LSC アジャストを使用している場合、すべてのアジャスターがオープン(反時計回り方向に完全に回し切った状態)であることを確認します。

6. 自転車に乗るための服装に着替え(ハイドレーション・パックを使用する場合は満タンにしたものを含む)、自転車にまたがります。壁やテーブルの横に自転車を置き、体を支えてください。少なくとも10秒間は乗車姿勢をとり、サスペンションの動きが完全に治まった状態にします。サドル、ハンドル、ペダルの間で体重が均等になるようにしてください。

7. 乗車姿勢のまま、Oリング(またはジップタイ)をフォークダストワイパーまでスライドさせて固定します。

8. Oリングまたはジップタイがさらに移動しないよう自転車から静かに降ります。百円ショップで売っている小さな折り畳み式のウマ(イスのようなもの)が重宝します。ダストワイパーとOリングまたはジップタイとの間の距離を測定します。これがサグの測定値です。推奨されるサグ測定値はマニュアルの表に記載されています。

9. サグの測定値がフォークのストローク量の15-20%になるまで、空気圧を加圧または減圧します。

10. 手順2~8を繰り返し、サグの測定値を確認します。

11. サグの設定を正しく行った後、エアキャップを時計回りにぴったりとするまでねじ込みます。締め込み過ぎないよう気を付けて下さい。軽く締まっていれば大丈夫です。

フロントフォークを題材にしてありますが、リアショックも手順は同じです。ただフルサスの場合、前後はシーソーのような関係ですから、前に加圧すると後が以前よりも沈むようになりますし、その逆の現象も起きます。

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