GRIP2のリバウンドノブ

GRIP2のリバウンドノブ。HSR(ハイ・スピード・リバウンド)とLSR(ロー・スピード・リバウンド)の二つのノブが、同軸のパイプとロッドに取り付けられています。
LSRの小さいノブが取り付けられているロッドにネジが切ってあり、大きなノブのHSRが取り付けられているパイプにもネジが切ってあります。ボルトとナットをイメージしてください。パイプはロッドのガイドになっており、ネジ山を使ってロッドが出入りします。更にロッドの先には浮いた状態(フローティング)で小径パイプに接続されています。小径パイプの先は針のようなテーパーが付いた形(ニードル)で、取り付けられたスプリングによって上下します。スプリングの仕事おかげでフローティングであっても圧着されるため、ロッドに取り付けられたLSRのノブの動きを伝えることができます。わかりにくいかもしれませんが、この構造のためHSRのノブを回すとLSRのノブが供回りする構造になっています。フローティングでマウントされているため、供回りしてもLSRの設定には影響がありません。ただLSRを締め過ぎたり、緩め過ぎたりすると噛み込みを起こし、LSRを回すとHSRのノブが供回りするようになり、ノブの調整機構が全く働かなくなります。
厄介なのはフローティングされていますから、噛み込みを起こしたニードルを再度自由に動かすためには、ダンパーロッドを完全分解しないことには修理ができない点です。セッティングをする際には、軽く回して回らなくなったら、それ以上回さないようにしてください。
またHSRのノブには方向性が持たせてあります。裏表を間違えるとノブの取り付け部にガタが生じます。

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