29インチのサイズ感

MTBが製品として登場した頃は26インチのリジットフレーム。フレームの前三角を小さくすると極端にフレームが硬くなってしまうため、小柄な方向けの商品ラインが皆無に等しい状態でした。フレーム材にアルミが登場したころから、その流れが少しずつではありますが改善されはじめました。
現在では29インチのフルサスが主流になったため、フレームの硬さを気にすることなく横剛性の向上を方向へ舵を切りました。その結果、トップチューブの長く傾斜が緩やかになるLサイズのスタンドオーバーハイト（跨った時の股下）がSサイズと変わらないモデルも珍しくありません。
そしてドロッパーポストが登場、停車時にサドルを下げることにより、跨ったままの状態で足を着けることが可能になりました。停車時に車体を倒すスキルを身に着けて頂ければ、相当小柄な方でも29インチに乗ることができます。
写真のモデルのトップチューブの長さが590mm！数字だけでは引いちゃいますよね。アップハンドルに慣れてしまっているためか、実際に乗車すると意外なくらいに窮屈なんです。
ほとんどのメーカーさんはリジットMTBの開発を休止しています。休止した時期が早いほどトップが短くステムが長いことを知っておいてください。大手さんでもSサイズで
579mmまで長くなっています。ジオメトリも進化しています。

補足：カーボン系はフレームの硬さを自由に調整することができます。
アルミは小ロットであってもハイドロフォーミングによってチューブの肉厚を自由に変更できるようになったため、小さなサイズでもフレームが硬すぎるということが無くなっています。