サスペンション設定の手順

まずは前後のサグを正しく設定します。
フロントはストロークの15%~20%
リアはストロークの25%~30%
この範囲にサグが収まったのなら、減衰をマニュアルにある設定値にします。
フロントから設定するのが近道だと考えます。

大切なルールは
・動き過ぎているからといってサグを15%以下にしないこと。
・動かないからといってサグを20%以上にしないこと。

違う方法で解決します。
ストロークの質を変化させることで対応します。
方法は3つ。優先順位は以下の通り。
1. 減衰の設定を変える
2. スプリングの特性を変える
3. リアとのバランスを変化させる。

1はコンプレッションを調整します。
ブレーキング時の沈み込み、上下動はかなり改善することができます。

2はサグのレンジ15%~20%の範囲での空気圧調整を行います。
その後、エアボリュ―ムスペーサーの数で調整します。
動かしたいのならボリュームスペーサーを抜きます。
ボトムアウトするのならボリュームスペーサーを足します。

注意点:リジットではありませんから、ペダリングをすれば必ず上下動します。
走るコースやトレイルを総合的に考えて下さい。サスペンションが動くことでタイムが向上するセクションがあるはずです。それは下りだけではなく、上りであってもトラクションが改善されるケースがあります。特にXCO系ベテランライダーさん、動くことに慣れてください。フォークに空気をパンパンに入れた状態がお好きなら、リジットフォークを購入なさった方が幸せになれます。

3について
前サスと後サスにシーソーのような関係を持たせることによって、前後タイヤの接地面間で荷重のやり取りをしています。前を動かしたいのなら後ろのサグを25%に。前が動かないようにしたいのなら後ろのサグを30%にしてください。後ろが硬くなれば、前は動きます。後ろが柔らかくなれば、前は動きにくくなります。

調整の際の注意点:スプリング系は反発力の変化が伴います。
減衰には衝撃や反発力を緩和する働きがあります。積極的に使うことをお勧めします。

前が決まれば、後ろも同じように調整します。
ネガティブ側エアスペーサーの調整が追加されますが基本的な考え方は同じ。フロント優先でリアはそのアシストと考えてください。

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