オイル滲みとエア噛み

ものと昨今の製品に取り付けられているものとは基本的な構造は変化していません。しかし省エネが取り沙汰されるようになってからはコンプレッサー内部で空気を圧縮するピストン周りの摺動抵抗を減らす技術が格段に進歩を遂げてきました。その際、極端に摺動抵抗を下げると圧縮漏れを起こすことがわかり、圧縮率・抵抗・圧縮もれの関係が数式で表すことができるようになりました。
車用であろうが、モーターサイクル用であろうが、どんなサスペンションであっても、ストロークすれば必ずオイルは滲みますし、エアを噛みます。エアスプリングであれば、エアも漏れます。これはコンプレッサーと同じで不可避なことなのです。
自転車用のサスペンションは軽量であることを求められます。大きさも手のひらに載せることができるサイズ。負担する重量も車と比較すれば、軽く一桁は違います。軽い負担重量で軽快に動かすためには、摺動抵抗を減らす必要があります。抵抗を減らせば、減らすほど、オイル滲みやエア噛みを起こしやすくなります。自動車やモーターサイクルのサスペンションは容量が大きいため、自転車よりもエア噛みが起こす現象の表面化に時間を要します。またシール類とダンパーシャフトとの間で発生する抵抗は、軽量な自転車よりも大きくても問題がありません。またサスペンションが取り付けられている部分のねじれ剛性が自転車と比較しても格段に高いレベルにあることも有利に働いています。ちなみに車やモーターサイクルのレーシングマシンに取り付けられているサスペンションよりも摺動抵抗の少なさは同等以上なのです。使えばメンテナンスが必要。これを理解しておいてください。
三連休も作業、お預かりしている作業依頼品は0になったのですが、明日以降に到着する予定分が既に20を超えています。今週お受け取り分の作業は通常よりも少し時間がかかると思います。悪しからずご了承くださいますようお願い致します。

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