スタックダウン発生のメカニズム
今回はリアショックの図でご説明いたしますが、以下の内容はフロントサスペンションのも当てはまるとお考え下さい。
青い部分がネガティブ側の気室。
EVOL(Extra VOLume)と名付けられ、容量が大きくなっています。
小さな容量であると圧縮側にストロークさせた場合、下の図のようにネガティブ側の空気が膨張させられることになります。(熱を加えて膨らませることだけが『膨張』ではありません。)膨張させるためには大きな力が必要ですから、ストロークし難くなります。
ネガティブ側の気室が小さければ、小さいほどリアショックを縮めることが難くなり、戻る際のスピードも小さければ小さいほど上昇します。
ネガティブ側の空気はどこから補充されるのか?
これはポジティブ側から供給されます。組み上げたばかりのショックユニットにポンプを使って150psiまで空気を加圧します。ポジティブ側のポンプの表示は150psi、ネガティブ側の表示は加圧されていませんから0psi。(実際には1気圧=約14.7psi。ポンプは1気圧から加圧された値を表示します。)ストロークさせるとポジティブからネガティブに空気が移動します。この移動はポジティブ側とネガティブ側が等圧になるまで行われます。大きく30回程度ストロークさせれば、移動は完了します。空気が移動する際には「プシュ」という空気が漏れたような音が発生します。ネガティブの容量分、容積が増えていますから、150psi加圧した圧力は低下しますが、もちろんエア漏れではありません。再度、ポンプで150psiまで加圧してストロークさせれば、再度『移動』が行われるため、ポジティブとネガティブが等圧になるまでポンプを使って加圧作業を行う必要があります。
ポジティブ側からの『移動』はエアスリーブに設けられたディンプルを使って行われます。等圧になると位置関係によって、そのディンプルが使えなくなるため、通常は等圧になった状態から空気が移動することはありません。
ユニットが圧縮された際、シール類の摩耗による劣化やユニットのねじれなどによってメインシールが瞬間的に機能しなくなると、ポジティブ側で圧縮された状態の空気がネガティブ側に流れ込み、スタックダウンを発生させます。ポジティブ側よりもネガティブ側の圧力が高くなりますからユニットが縮んだ状態になります。ユニットを正規の長さにするためにはポジティブ側にネガティブ側と同じ圧力なるまで加圧しなければなりません。両気室が等圧になっても圧力が上がっていますから、エアスプリング自体の特性に変化が起こります。ネガティブ側の圧力を一旦開放し、シール類を交換することが修理の方法になります。
青い部分がネガティブ側の気室。
EVOL(Extra VOLume)と名付けられ、容量が大きくなっています。
小さな容量であると圧縮側にストロークさせた場合、下の図のようにネガティブ側の空気が膨張させられることになります。(熱を加えて膨らませることだけが『膨張』ではありません。)膨張させるためには大きな力が必要ですから、ストロークし難くなります。
ネガティブ側の気室が小さければ、小さいほどリアショックを縮めることが難くなり、戻る際のスピードも小さければ小さいほど上昇します。
ネガティブ側の空気はどこから補充されるのか?
これはポジティブ側から供給されます。組み上げたばかりのショックユニットにポンプを使って150psiまで空気を加圧します。ポジティブ側のポンプの表示は150psi、ネガティブ側の表示は加圧されていませんから0psi。(実際には1気圧=約14.7psi。ポンプは1気圧から加圧された値を表示します。)ストロークさせるとポジティブからネガティブに空気が移動します。この移動はポジティブ側とネガティブ側が等圧になるまで行われます。大きく30回程度ストロークさせれば、移動は完了します。空気が移動する際には「プシュ」という空気が漏れたような音が発生します。ネガティブの容量分、容積が増えていますから、150psi加圧した圧力は低下しますが、もちろんエア漏れではありません。再度、ポンプで150psiまで加圧してストロークさせれば、再度『移動』が行われるため、ポジティブとネガティブが等圧になるまでポンプを使って加圧作業を行う必要があります。
ポジティブ側からの『移動』はエアスリーブに設けられたディンプルを使って行われます。等圧になると位置関係によって、そのディンプルが使えなくなるため、通常は等圧になった状態から空気が移動することはありません。
ユニットが圧縮された際、シール類の摩耗による劣化やユニットのねじれなどによってメインシールが瞬間的に機能しなくなると、ポジティブ側で圧縮された状態の空気がネガティブ側に流れ込み、スタックダウンを発生させます。ポジティブ側よりもネガティブ側の圧力が高くなりますからユニットが縮んだ状態になります。ユニットを正規の長さにするためにはポジティブ側にネガティブ側と同じ圧力なるまで加圧しなければなりません。両気室が等圧になっても圧力が上がっていますから、エアスプリング自体の特性に変化が起こります。ネガティブ側の圧力を一旦開放し、シール類を交換することが修理の方法になります。