走るバイク

「コーナーリング性能を上げるためにはショートホイールベースが有利。」

これは昔のお話。

1987年 Ferrari F187 2800mm 
ミケーレ・アルボレート モナコ予選タイム 1'26.102

2017年 Ferrari SF70H 3550mm
キミ・ライコネン モナコ 予選タイム1‘12.178

単純には比較できませんが、事実として30年でホイールベースは750mm長くなり、約14秒速くなっています。
長ければ、荷重移動の時間が長くなるため、人間がマシンの制御に介入できる余地が大きくなります。外乱に対しても挙動がマイルドになります。これはMTBでも同じ。

フロントセンターが長ければ、引き腕を十分に使っても登坂時の前輪の浮き上がりを防ぐことができます。寝かせたシートアングルで後輪への加重もないがしろにしないジオメトリです。
30年以上前の何でもできるMTBとは異なり、カテゴライズされ先鋭化した現代のMTBではグラビティ系とXC系とは全く異なったライディングポジションになっています。XCOのバイク、ポジションがとんでもなくコンパクトに感じます。フリーライド系を常用しているとMONDRAKER CHRONOであっても肘と膝の距離感に窮屈さを感じるほど。

ヘッドアングルについては加重やブレーキによる荷重移動によってフロントサスを沈めることで変化させることができます。

MONDRAKERはコツさえつかめば、山の神。登坂時には苦しくてもサドルに尻を当て、耐えてペダルを回し続けて下さい。立ち上がらない方が効率よくトラクションをかけることができます。これさえできていれば、上級者のスキル生かした登坂技術に遅れをとることはありません。

ハンドリングは姿勢を低くして腰をひいていれば、視線の方向へ曲がってくれます。無理に曲げようとすると悪戦苦闘を強いられることになります。
速いですよ、MONDRAKER。ジオメトリが御嫌い?人より速いバイクをお望みなら、同じようなジオメトリじゃ無理ですよ。

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