DMN、デフォルト・モード・ネットワークの活性化

LSD、リゼルグ酸ジエチルアミド（幻覚剤）ではなく、Long Slow Distanceの方のトレーニングのお話です。全身の持久力を高めるため、長い距離をゆっくりと無理なく走るってやつです。運動から離れていた一般の方向けの最初のトレーニング方法として最適なメニュー。トレーニング時間は長くなりますが、持久力の向上や脂肪燃焼に極めて効果的であることは間違いありません。大ざっぱな表現ですが血液中のエネルギーを使い切るのに約45分、その後に蓄えられた脂肪をエネルギーに変えていきますから、45分以降は夢のような効果を得ることができる時間となります。アスリートではなく、初心者から中級者向けのトレーニングであり、話すことができるレベルの運動強度で十分です。アスリートは心拍数を管理した上でのインターバル・トレーニングを繰り返すことで持久力も高めていきます。

今日お伝えしたいのは、最近脚光を浴びているDMN（デフォルト・モード・ネットワーク）についてです。何も考えず、ぼんやりすることは無駄ではないどころか、脳に蓄えられた情報を整理するためにDMNと呼ばれる前頭前野を含む部分を活性化させることができるといったお話なのです。DMNが正常に働いていると、脳内の情報が整理され、それぞれバラバラで格納されている情報を結び付けやすくなり、創造力の向上、ひらめきや新しいアイデアが生まれやすくなるというメリットがあります。

ぼんやりしているときだけに活性化する神経回路で、睡眠中も活性化し、覚醒時よりも脳でのエネルギー消費量が20％程度増えるそうです。厄介なことに集中している時にはその機能が停止してしまうということがわかっています。
ぼんやりとすることは生きていく上で重要なことなのですが、ぼんやりし過ぎると脳でのエネルギー消費量が多くなり過ぎて疲労を覚えることも。単純作業時の疲れや何もしなかった休日や寝すぎた時の疲労感の主要な原因の一つでもあったりします。

適度なぼんやりが必要であることはご理解頂けたかと。そう自転車専用路などを使ったLSDは、ぼんやりとすることができる絶好な機会。なにも考えず、ただひたすらペダルを回せば、減量ができる上、仕事に役立つ斬新なアイデアが浮かぶかも？といった虫のいい話でした。