空気容量も異なってきます。

32SCから34SCにスイッチされるXC系のライダーさんが増えています。
同じ100mmストロークであってもインナーチューブの径が異なるため、剛性が増えます。
レース終盤の疲労時にバイク任せで走らせる場面で、その威力を発揮します。
ここまでは比較的ご想像通りかと。
ここからは聞けば、なるほどというお話。
外径が大きくなるわけですから空気容量が増えます。大径化された分だけチューブの肉厚を減らすことができるため、内径での違いは実際には2mmではなく、約2.3mmの差になります。空気容量が増えれば圧縮しやすくなりますから、ストローク初期が32よりも34の方が動きやすくなります。その結果、コーナーにおいてもバイクがカバーしてくれる領域が広がります。
36ほどのたっぷりと余裕を感じることはなく、ストイックなストローク感ですから、ロスを感じることはほとんどありません。精神力が強く、バイクを完全にコントロールしたいのなら32。長丁場のレース、終盤で少しだけ楽をさせて欲しいのなら34となるわけです。余分な動きが気になるのなら、コンプレッションを効かせ気味にすればOKです。

今日、作業した36 GRIP2。
コンプレッションがHI-LOともにほとんど効いていない設定。サグがきちんと出ている状態で、その減衰設定ならばエアボリュ―ムスペーサーを一つ抜いてみて下さい。減衰をフレームメーカーの推奨値にセットすることが出きれば、間違いなくMTBに乗ることが楽しくなるはずです。