エアボリュ―ムスペーサーを足す前に

エアボリュ―ムスペーサーを定格一杯まで入れたスプリングカーブが赤。工場出荷時のエアボリュ―ムスペーサーの数がオレンジ。エアボリュ―ムスペーサーを全て抜いた状態が黄色。
青色の横線が衝撃の大きさとお考え下さい。エアボリュ―ムスペーサーを増やすとスプリング特性が変化します。

空気圧をあげると、スプリングレートを上げることになりますから、それぞれの曲線が左側に向かって圧縮されたようなカーブになります。
エアボリュ―ムスペーサーが工場出荷時の状態であることを前提にお話しします。

瞬間的に入力される衝撃に対してはコンプレッション側の減衰を効かせることによって衝撃のエネルギーが減衰されますから、オレンジ色の垂線を左に移動させることができます。同じ衝撃の入力であってもストローク量が減少します。仮に赤色の垂線のところまで移動させることができたとします。同じストローク量であっても赤よりもオレンジが下に来ますから、衝撃を緩和することができています。

エアボリュ―ムスペーサーを足すことによって、ストロークし難くなりますから、減衰をマニュアルの値よりも少なくせざるを得なくなります。減衰が効いていない状態であると、エアスプリングは入力された力に応じてストロークしますが、スピードが落ち切らない状態で突然停止するようになり、突き上げ感が発生します。減衰が効いていると、ある程度緩やかに停止することができるようになります。つまり腕に対する負担を減らすことができるのです。

体重が標準的ならば、まずはエアボリュ―ムスペーサーは工場出荷時のままで、減衰を効かせる方向で設定を行ってください。ボリュームスペーサーを足して減衰が欠けられない状態よりも、格段に快適で速く走ることができます。

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