結構、大変なんです。

それぞれの減衰設定の組み合わせによって、走行できるスピードの限界があります。
速い若手のライダーに転倒が多いのは、走行できるスピードの限界付近で走行していることに起因するようです。
ホビーライダーであっても、正しい設定をすれば、そのスピード領域まで達することが出来なくても、安全マージンが増えることになりますから転倒を減らすことができます。
これがここ数年若手の設定のお手伝いをすることで学んだ事です。

ではご参考までにどういうお手伝いをしているのかをご紹介したいと思います。
この下の記述は練習前に、ライダーに伝えている内容の一部です。

それぞれ課題があると思いますが、今回は自分にとって最適なフロントのサグ量を探してみて下さい。15%(25.5mm)~20%(34mm)の間になると思います。
Mondrakerのフロントのサグ推奨値は20%です。サグが多くなればなるほど、接地感が強固なものになり、路面追従性が向上します。(路面追従性が向上すれば、頭の位置を一定に保つことが容易になります。)またバイクを曲げやすくなります。
過剰なサグはブレーキング時などの姿勢変化が大きくなり無駄な動きに繋がります。無駄な動きを無くしていくためにはLSCで調整します。
サグの量を調整することで、自分の望むハンドリング特性も得ることができるとお考え下さい。トータルで自分にとって一番のサグ量を微調整することで見つけて下さい。

前を変更すれば、当然その影響は後ろに及びます。
A君はリアショックの空気圧25%(16.25mm)~30%(19.5mm)の間で変化させ、自分に最適な空気圧とサグ量を見つけて下さい。
B君はフロントの設定を決めた後、サグ量を計測してください。その数値によってリアのスプリングレートを再検討したいと考えています。

こんな感じで具体的な設定値も添付しています。

最適の設定にできるだけ近づくことができれば、意外に世界は近いという手ごたえを感じています。既にアジア最速のポジションを奪還することができています。