それぞれの減衰設定の組み合わせによって、走行できるスピードの限界があります。
速い若手のライダーに転倒が多いのは、走行できるスピードの限界付近で走行していることに起因するようです。
ホビーライダーであっても、正しい設定をすれば、そのスピード領域まで達することが出来なくても、安全マージンが増えることになりますから転倒を減らすことができ…
"セッティング"の記事一覧
動画の4秒後半から5秒にかけて、非常に短いサイクルで2回の大きな入力があります。2発目の入力でハンドルが振られています。
様々な要因が考えられますが、リバウンド側(LSR)の設定が強過ぎるため、最初の衝撃から戻れないことが原因ではないようです。その証拠として7秒あたりの小さな入力がやはり2回入っていますが綺麗にこなすことができています…
幾田選手の許可を得たのでお話します。
https://www.facebook.com/mamapapamtb/
にアップした動画の2025 40、スペーサーは工場出荷時のままです。
彼の体重は70㎏を越えています。
サグは15%で設定。
時間の都合もあり、完全には追い込むことはできませんでしたが、このレースでの減…
土曜、日曜でも荷物が到着しますし、気遣って頂いたお店は月曜着日指定でお送り頂いていますから、毎日フル稼働状態でオーバーホール作業を行っている状態です。
ネガティブ側に空気が流れ込んでしまっているフォークが多く、サポートライダーのフォークでは、こうした現象を見かけないという事実から、正しい方向で減衰設定が行われていないことが原因と思…
サスペンションの役目は衝撃の緩和だけではありません。
ハンドリング特性とも密接な関係にあります。
例えば低速のコーナー。ブレーキングが必要になります。以前にもお話しましたが、MTBは物理法則に合わせるスポーツ。この場合、慣性の法則が働きますから、フロントサスが沈み込みます。この際にハンドリング特性の変化で減衰設定が上手くいっているの…
恵まれた体格の方からフロントフォークの設定についての質問を頂きましたので。
真ん中部分は普遍的なお話ですので70㎏前後の方も是非ご一読を。
70㎏前後であれば、ボリュームスペーサーの増減は必要ありません。
90㎏あたりの方が標準設定からボリュームスペーサーを抜いてしまうと、コンプレッション側の設定で逃げることは不可能です。…
3Pos AdJ FIT-4の黒いダイアルはオープンモードの低速側コンプレッションの調整機能です。
22クリックの調節幅があります。
推奨値はクローズ(一杯に時計回りに回した状態。一定の入力で回転させ、抵抗を感じて回らなくなったら、それ以上回さないこと。)から18クリック戻しです。
3ポジションレバー、残りのポジションMedium…
初期はスムースに動き、中間域以降で徐々に踏ん張り感が強くなる設定が欲しい方へ。
難しい話は抜きでGRIP2 とGRIP X2のLSCとHSCの設定をお伝えします。
LSCとHSCを時計回りに回し止まるまで締め込みます。
ダイアルを容易に回せる以上の力を入れないこと。
LSCは反時計回りに10クリック緩めます。
HSCは…
ジャンプの着地など急激にサスペンションが沈み込んだ時、縮められたスプリングが一気に伸びてしまうと、ライダーの姿勢が大きく崩れます。これを防ぐためにも高速側のリバウンドが必要になります。調整できるモデルの高速側は、戻ろうとする力に対して、どれくらいの入力でバルブリーフを開かせるのかを調整します。
フロントサスで実際に体感してみましょ…
サグを設定した後は減衰の設定です。
コンプレッション側は多種多様なため、今回は割愛いたします。基本的にはコンプレッションもリバウンドもマニュアルにある設定値からスタートしてください。
今回はリバウンドについて説明を致します。
ハイスピード・リバウンドとロースピード・リバウンドが存在します。私のバイクにはハイスピード・リバウンド…
最初はエアボリュ―ムスペーサーのことは忘れて下さい。工場出荷の状態から設定を始めましょう。
マニュアルには体重別の空気圧が明記されています。
重要なのは空気圧の数値ではなく、乗車した際のサスペンションの沈み込む量であることを知っておいてください。
Suggested Starting Point for Setting Sagとい…
サポートしている選手からの兵庫県菖蒲谷森林公園でのレースレポートを読んで、「おいおい」となってしまったので説明させて頂きます。
「サグ設定は基本設定よりも少し高めに。というのも僕は体重増加と急斜面が多いのとスピードレンジが上がってきた…以下略。」
100mm~110mmならサグの量は15%から20%の設定となります。レースをしている…
エアボリュ―ムスペーサーを定格一杯まで入れたスプリングカーブが赤。工場出荷時のエアボリュ―ムスペーサーの数がオレンジ。エアボリュ―ムスペーサーを全て抜いた状態が黄色。
青色の横線が衝撃の大きさとお考え下さい。エアボリュ―ムスペーサーを増やすとスプリング特性が変化します。
空気圧をあげると、スプリングレートを上げることになりますか…
フロントフォークのGRIP2、依頼品の設定を見ていると勿体ないと思われる個体が多いのでアドバイスを。コンプレッションもリバウンドも、LOW側を締め込みぎみでHIGH側が全開もしくは戻し過ぎのものをよく見かけます。コツとしてLOW側はなるべく締め込まないようにし、足りない分はHIGH側を締め込むことで補う設定が正解です。
設定空気圧が低…
ブレーキをかけると慣性の法則によって荷重が前に移動します。それに伴いフロントフォークは更に沈もうとします。
スピードが上がれば上がるほど、自分自身の体重を支えることが難しくなります。すると更に荷重は移動し前が沈み込むことになります。タイヤがグリップしている状態で、ブレーキレバーを握り続けているのなら、ブレーキの効きが良くなり、更に前が…
路面からの衝撃を緩和するため、板バネで車軸を保持するような仕組みが馬車に取り付けられました。これがサスペンションシステムの原初的な形態となりました。
板バネの上側はシャーシに取り付けられており、下側は車軸を保持するようになっていました。ラフですがイラストを見てイメージしてください。弧になった鉄板が衝撃を受けることによって真っ直ぐになっ…
ここでは40を例にお話をします。
・空気圧を50psiに設定。
・工場出荷時のエアボリュ―ムスペーサーの数は2つですが一つ追加。
50psiは使用することができる、ほぼ最低の空気圧。
試して頂きたいのは、エアボリュ―ムスペーサーを2つに戻して、空気圧を上げる設定。
エアボリュ―ムスペーサーを足せば、確かにボトムし難くな…
推奨設定値は絶対的なものではありません。
空気圧も減衰の設定値もセッティングを開始するスタートポイントです。
指針が全くない状態では、とんでもない方向に行ってしまう可能性が高くなります。
設定値でライド。技量やバイクにあわせて調整をしていきます。
大まかな方向でお話しすると、ストロークが短めのモデルなら調整する幅が小さくなります…
年の初めなのですが、いきなり濃い話からスタートします。
フルサスのバイク。体重が70㎏アンダーでフロントにスペーサーを追加している方が対象になるお話。
バイクの前後バランスについて言及しますから、読んで頂いても無駄にはならないと思います。
まずはスペーサーを抜き、フロントフォークを工場から出荷された状態に戻してください。
…
今年の休みは比較的長そうですね。既にこのエリアでは昨日あたりからお休み所がちらほら。電車も空いているようです。休みを利用してサスペンションの設定を見直してみてはいかがでしょうか?
基本は全てマニュアルにある設定を試してみて下さい。そこからコンプレッションもリバウンドも緩める方向で、どう変化するのかを試してみて下さい。
コンプレッ…
低速側のコンプレッションを緩めると、もたつきが気になるというお話を頂きました。
「もたつき」は主観です。
実際にタイム計測をして遅れがあるのなら要改善。
タイムが向上しているのにも関わらず、もたつきを感じるのなら慣れることも重要です。硬い=速いという先入観は捨てて下さい。
実際に遅れが発生しているのなら、高速側のコンプレッション…
・低速側のコンプレッションはオイルの流量制限を行っている。
・減衰はストロークするスピードをコントロールしている。
・肘、膝など体をしなやかに使うことによってストロークを減らすことができる。
・重心位置の移動によって車体を安定させる。
・トラクションをかけるためには後輪の接地時間を長くする。
・車体を安定させるためには両輪の接…
セッティングのお手伝いをし始めてから、安定して走る事ができるようになりました。
夏頃、アップした動画ではリアが跳ね上げられていましたが、今は落ち着いた動きをしています。
ここからが本日のお伝えしたいポイント。
セッティングの相談を受けることが多いのですが、ある程度改善され、結果がついてくると、皆さん、満足してしまって、それ以上…
週末、どう考えても空気入れ過ぎだろ?というフォークを久しぶりにオーバーホールしました。
XC系のライダーさんにご提案です。お願いですからフロントのサグは15%に設定してください。どうしても硬めで乗りたい方、ダンパーに黒いスロー側のコンプレッション調整のついたモデルを使用してください。
空気をパンパンに加圧したものとコンプレッショ…
様々なメーカーやモデルが存在するため、マニュアルの設定値はどんな条件であっても、確実にロジックが破綻しない間違いのない設定になっています。
基準となる設定のスタート地点を明確にするために推奨値は必要であり、決して無駄ではありません。
はじめて乗車する時に推奨値に設定してあれば、バイクの性格、あなたの乗り方や好みに合わせて調整していく…
38のGRIP2 TOPCAP ASSY。右側の部品が破損した部品。この部品がフローティングピストンに取り付けられています。ダンパーシャフトがダンパー内部に入った容積分、矢印方向に動くのですが、上部に強く当たっていたため破損しています。ダンパー内部に残っている破片を完全回収するため、全てバラしました。
空気圧は十分であったのですが、コ…
今日は「最近のダンパーは何故LOW側を抑えてHIGH側を強く設定する」、言い換えると「動かす方向でサスペンションの設定する」という理由を構造に基づいた視点でお話します。
以前、減衰のLOW側はオイル通路の入り口の大きさを変え、流量を変えるというお話をしました。つまりLOW側を締め込むとサスペンションユニットの内部のオイルの流量…
「バネ下重量は軽い方がいい」といった話を耳にしたことがあるかと思います。
実は軽すぎると弊害が出てくることは、あまり知られていません。ちなみにタイヤの重量が重い車のレースではまず問題になりません。モーターサイクルの市販車ベースのロードレースがその境目になっているようです。減衰との兼ね合いが原因で、ある程度の質量が無いと前輪がチャタリン…
29インチのMTB、ガンガン乗っていらっしゃる方。
忘れてしまっているかと思いますが、安定性が高いため、アクションが大きくなっています。
多少のオーバーアクションはジャイロ効果と増大した接地面積がカバーしてくれます。
将来、林道で友人の26インチのバイクを借りる機会があるかもしれません。気を付けないとふっ飛びますよ。
電動キ…
リバウンド側の減衰は圧縮されたインナーチューブが戻る際のスピードをコントロールする役目を持っています。
エアであろうがコイルであろうが、圧縮されたスプリングは元の状態に戻ろうとします。
ストローク量の10%を圧縮させようとする力が連続して入力される路面状況をイメージしてください。10%圧縮されたままのスプリングに対して、更に同じ…